たんを伴うせきというと不潔な印象をもたれるかもしれませんが、せきやたんには大切な役割があります。
吸い込んだ空気の中には、家のほこり、細菌などの異物が含まれていることがあり、それがそのまま肺の奥に入り込んでしまったら、病気になってしまいます。
気管支の壁には細かい毛(せん毛)がびっしり生えており、気管支の表面は粘液でおおわれています。気管支に入った異物は、気管支表面の粘液にからんで、せん毛の動きによってのどまで運ばれ、気付かないうちに飲み込んで胃の中に入ります。
これらの量が多いとせきと共にたんとして出るのです。せきとたんには、気管支の清潔を保って肺を守る役割があるのです。たんを伴うせきは、のどから肺へ通じる空気の通り道に何らかの異常をきたし、たんをつくる病気が多くの場合、隠れて存在し、その病気を見つけ出し治療しなければせきを治すことは出来ません。
3週間以内でしたら、かぜやインフルエンザウイルスなどによる感染症がほとんどです。特に多いのがかぜをきっかけに3週間以上たんとせきが続く場合です。
その他には、たばこによるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)や気管支拡張症の悪化、気管支と鼻の隣にある副鼻腔に感染を起こした場合(副鼻腔気管支症候群)、アレルギー性鼻炎が悪化した場合があります。
さらに、8週間以上続く場合には、まれですが、肺結核、気管支結核、肺がん、気管支のがんなど早期診断、早期治療が必要な大事な病気が含まれています。また、気管支喘息(ぜんそく)でも、発作の前ぶれとして、せきとたんが出ることがあります。
いずれにしても大切なことは、8週間以上続くかぜはありませんので、放置せずに診察を受けて、原因を確かめてください。